2012年04月21日

水島新司作品に最高のプロレスラーを見た!

ちょっと古い話題で恐縮ですが「ドカベン」が最終章に突入したらしいですね。

だからというわけでもないのですが、この間「大甲子園」を一気読みしたんですよ。ちゃんと通して読んでなかったので。もちろん漫画として大変面白かったんですが、これがプロレスファンの眼で見るとあることに気がついたんです。

それは「ドカベン」時代から登場しているライバルキャラの、影丸隼人という男がいかに素晴らしいプロレスラーであるかということです!

また気が狂ったかとお思いでしょうが、しばらくご清聴ください。

そもそも「ドカベン」の超序盤、いわゆる柔道編から登場した影丸。そこでバックドロップ(裏投げ)を武器とした、クールでニヒルなキャラクターとして圧倒的な存在感を見せますが、岩鬼のフロントスープレックス(俵返)に敗れています。

高校野球編でピッチャーとして再登場し、背負い投げ投法という奇策で明訓を苦しめます。これ、当時は荒唐無稽な話だと思いましたが、現在に置き換えてみるとトルネード投法と言えるでしょうか。
ここでも明訓との延長戦の際、ホーム上のクロスプレイで岩鬼と対峙し、バックドロップで投げきったはいいが、その際にボールをこぼしてしまい、あえなくサヨナラ負けとなってしまいました。いや、考えようによっては、試合に負けて勝負に勝ったんですよ!

そして「大甲子園」では千葉の県大会で中西球道率いる青田高校と対戦し、あと一歩のところまで追い込みながら敗れています。その中西球道は準決勝で明訓に敗れるわけですが、ストーリー的にはこれが事実上の決勝戦。その相手を苦しめた影丸の評価は下がりません。

ちなみに高校最後のこの大会、明訓の決勝戦の相手は紫義塾。水島オールスターズ総登場の大会にあって、勝ち上がってきたのは新人チーム。これはプロレス的に言えばビッグプライズです。水島先生が「仕掛けた」といえるでしょう。
それまで明訓が唯一敗れた相手が弁慶と義経をモチーフとした弁慶高校で、今回は新選組をモチーフとした紫義塾。もしかしたらまた明訓が負けてしまうかもしれないぞ、と思わせるためのキャラ設定です。しかし準決勝の中西球道以下、数多くの強豪相手に戦ってきた明訓です。キャラ設定だけで明訓と同格のチームを作り上げることはなかなか難しい。しかもサプライズとなる設定上、決勝戦の直前までそのキャラクターを描くことはできませんでした。

そこで登場したのが我らが影丸です。彼は決勝戦の前日に紫義塾に乗り込むと、彼らに剣道の勝負を挑みます。

実は紫義塾は剣道の全国大会を10連覇している強豪で、剣道ではもはや敵はいないという理由で野球部に鞍替えしたチームだったのです。それに対し影丸は逆に野球部を辞めていて、剣道部として勝負に来たんですね。剣道部ならまだ全国大会に間に合ったんでしょうか。
紫義塾が剣道部をやめたのを知らない影丸は少々間抜けじゃないか?と思いつつも、彼は一人で紫義塾相手に立ち回りを見せます。まあ結果的には当然のように負けてしまうんですが、影丸はたった一人で紫義塾の踏み台となり、彼らの格上げに貢献したのです! そして明訓と山田太郎の強さを語って潔く立ち去る影丸。もちろん紫義塾も決勝で明訓に敗れることとなるのですから、ここで影丸の言葉も生きてきます。

これだけ説明すれば、いかに影丸が素晴らしいプロレスラーだってことがわかるでしょう。だいたい得意技がバックドロップだなんて、まったくもってプロレスラーの王道じゃないですか。岩鬼とのバックドロップを巡る因縁も、柔道編、高校野球編、プロ野球編と、実に長いスパンで大事に育てています。

なにより、相手の良さを引き出しつつも、自分の見せ場は必ず作る。そして影丸に勝った相手のその後のことを考えると、影丸自身の格もまったく落ちていない。いわゆる「負けても商品価値が下がらないプロレスラー」として確立されているんです!

影丸がバックドロップの角度をもうちょっとだけ高くしていたら、岩鬼や山田にも勝っていたかもしれませんよ!?





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posted by ナガシマシン2号 at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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